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身近な生活の中でよく耳にする「断捨離」ですが、やって良かった！ という声もあれば、後悔した、ばかばかしい、という感想も挙げられています。
この記事では、なぜ断捨離がばかばかしいと思われてしまうのか？ という理由を探りながら、断捨離を行う理由や始める時のコツをまとめました。

物が溜まってしまい部屋が散らかっている、整理したいのにできない、などのお悩みの解決にもぜひ参考にしてみてください。

なぜ断捨離はばかばかしいの？

断捨離がばかばかしいと言われる背景を探ってみると、断捨離の本来のやり方が上手くいっておらず、断捨離自体が失敗に終わっているケースも見られます。
まずは、なぜ失敗してしまったのかについてや、ばかばかしいと言われてしまう理由をチェックしてみましょう。

不用品だけではなく、生活に必要な物まで捨ててしまう

断捨離をイメージしたときに、とにかく物を捨てる、という印象が強いこともあるかと思います。ですが、ありとあらゆる物を捨てることが断捨離の目的ではありません。断捨離の失敗のひとつには、物を捨てる印象が強いために、捨てることにとらわれて本当に必要な物まで捨ててしまうケースがあります。

自分に必要な物まで捨ててしまうと、後でまた買い直さなければいけなくなったり、生活に手間がかかりすぎるようになったりと、ばかばかしいと感じてしまう事態を生む原因になるでしょう。二度と手に入らない物まで捨ててしまうようなことがあれば、後悔の原因にもなります。
そのため、生活に必要な物や自分の本当に大切な物まで捨てないようにすることを、断捨離を始める前に押さえておくことが大切です。

断捨離に多大な時間をかけてしまう

物を捨てること自体はすぐにできても、捨てるかどうかを判断するのは案外難しいもので、断捨離にはある程度の時間がかかります。とはいえ、断捨離に何日もかかり他の事ができなくなってしまうと、途中でばかばかしいと思いやめてしまう場合もあるでしょう。物が多ければ多いほど、当然ながら整理するのに時間がかかり、断捨離に慣れていないほど判断がつきづらく時間はかかってしまいます。

断捨離は、人それぞれの価値観や環境によってかかる時間が異なるため 、始める前に予め時間がかかることを把握しておくのがおすすめです。一日で早く終わらせてしまおうと意気込んで行わずに、かかる時間を予想してバランスの良い時間の使い方をすることで、ばかばかしく思う原因を減らせるでしょう。

断捨離に効果を求めすぎている

断捨離には、自分を好きになれる、お金が貯まる、運気が上がる、など一般的にさまざまなメリットが挙げられています。とはいえ、何か物を捨てたらすぐにこういった効果が全ての人に現われるというわけではありません。挙げられている効果を求めて断捨離をしたのに、いくら物を捨てても良いことが起きないとなると、ばかばかしく思えることもあるでしょう。

極端な例では、幸せになれると思ってたくさんの物を捨てたのに、大事な物まで捨ててしまったことに気付いて幸福感までも失ってしまうというケースも考えられます。断捨離で挙げられている効果は、断捨離をすることによって自分自身の考え方が変わってきた、買う物の種類が変わってきた、などのように、徐々に変化を感じる内容が多いことも忘れずに気に留めておきたいポイントです。

ばかばかしく思うことや、逆効果、失敗を防ぐためには、断捨離の効果がすぐには現れないことと、自分にとって適切な方法による断捨離によって得られるものであることなどを予め押さえておきましょう。

断捨離は捨てる生活ではなく「とらわれない生活」

断捨離がばかばかしいと思われてしまう背景、そして失敗につながる原因には、断捨離についての誤解も関係しています。断捨離という言葉は、ヨガの思想に基づいて生まれました。断行、捨行、離行という考え方が元になっているため、単に物を捨てることや片付けの方法を意味しているわけではないのです。

断捨離の考え方は、断行が不要な物だけでなく欲求のように目に見えないものも対象としているように、物だけに特化した内容ではありません。捨行についても、物だけでなく自分のこだわりを捨てることも意味に含まれています。突き詰めていくと奥の深い内容ではありますが、断捨離は簡単に言えば、不要な物を断ち切って捨て、物への執着心からも離れることを意味しています。

こういったヨガの思想を紐解くと、効果を感じられるまでに数か月や数年という単位が挙げられるヨガのように、断捨離も短期間で効果を得るのは難しいことがイメージできるのではないでしょうか。断捨離のステップを経て、慣れや執着から解放されることで、何かにとらわれない考え方や生活ができるようになる、と念頭に置いておくことも、ばかばかしいと思う結果を防ぐポイントです。

同じような変化でも、断捨離＝ミニマリストではない

断捨離と聞いたときに、ミニマリストの生き方をイメージする場合もあるのではないでしょうか。どちらも、物を捨てる行動としては共通している部分があり、同じように思われることもしばしばあります。ただし、断捨離の考え方を知るとわかるように、断捨離をすること自体はミニマリストを目指すことではありません。

断捨離は物に執着しない生き方などの意味を含んでいますが、それに対して、ミニマリストは必要最低限の物だけを持つ生き方を表しています。それぞれ目指すところや目的が違うため、混同しないことも大切なポイントです。ミニマリストを目指す上で断捨離を行うことはあり得ますが、断捨離を始めたからといってミニマリストになる必要はありません。

ミニマリストになりたいわけではないのに、極端に物が減って自分にとって不便な生活になってしまえば、断捨離への後悔やばかばかしいとも思う気持ちにつながってしまうでしょう。そのため、断捨離を行う前に、最終的な自分の目的をはっきりさせておくことが役立ちます。

物を捨てる行動が目的になってしまう、断捨離依存症に注意

断捨離を行う際には、断捨離依存症と呼ばれる状態にならないようにすることも注意しておきましょう。断捨離をして物を捨てる過程で開放感や達成感があると、その感情に意識が向くようになり、次第にその気持ちを得ることが目的になってしまう場合があります。断捨離のはずが、本来の目的とは離れてしまい、物を捨てること自体が目的になってしまう状態です。

断捨離依存症と呼ばれる状態に陥ってしまうと、捨てないと気が済まないようになってしまい、必要な物や家族の物までどんどん捨ててしまう場合もあります。このような状態になってしまうと、後で後悔したり、他の人とのトラブルを生んだりする原因にもなるため、断捨離に取り掛かる前に気を付けておきましょう。本来の断捨離の目的や思考を常に心に留めておき、行き過ぎた物の処分をしないことが大切です。

断捨離で処分してはいけない・しない方が良い物

断捨離依存症の予防も含めて、断捨離で捨ててはいけないものを予めピックアップして把握しておくと、物を捨てるかどうかの判断の手助けになるでしょう。毎日使ったり見たりするものではなくても、時と場合によって必ず必要になるものはあります。例えば下記のような物がありますので、リストアップする際の参考にしてみてください。

重要な書類

不動産の契約書や個人情報の各種証明書、確定申告に必要な帳簿など常に保管していなければいけない書類等は捨ててはいけません。

緊急時に役立つ物

防災用品や喪服、薬などのように日頃から備えておく物は、古くなって使えないもの以外は捨ててはいけません。

家族や同居人など他人の物

当たり前のようですが、断捨離依存症に陥ると判断しづらくなる可能性もあります。私物以外の人の物を勝手に捨てない、という意識も忘れないようにしましょう。

毎日の生活で使っている物

掃除機や冷蔵庫、洗濯機、衣類など、日常的に使っているものまで捨ててしまうと生活に困る場合があるため注意が必要です。たとえそれを使わずに生活できたとしても、著しく暮らしに困難が増えるようなら捨てない方が良いでしょう。

季節によって使い分ける物

扇風機や暖房器具のように、夏は必要なくても冬は必要になるなど、今シーズンで捨ててしまうと次のシーズンでまた買い直さなければいけなくなる場合があります。結婚式の衣装のように、一時的に必ず必要になる物も処分には十分な検討が必要です。

買い直すことができない貴重な物

アルバムやご先祖様から受け継いでいる物、絶版になった本、価値のあるコレクションなど、買い直すことができない物は、捨てる前によく考えて処分は慎重に行いましょう。遺品や受け継いでいるものなどは、自分だけの判断で決められず、家族に相談しなければいけない場合もあるためあわせて注意してください。

まずは何から？ 断捨離を始める時のコツ

簡単に取り掛かれる小さな スペースから片付ける

まずは、収納量が少ないスペースから断捨離するのがおすすめです。小さな引き出しひとつ、本棚の一段、ポーチの中だけなどのように、簡単に整理できる小さなスペースから取り掛かりましょう。思い入れのある物や大切な物が少ない場所を選ぶのもコツです。一度に全部やろうとせずに、小さな断捨離から達成感を積み重ねていくと継続に役立つでしょう。

「不要な物」「必要な物」「保留にする物」で分類する

捨てる物を探すときには、まず、明らかなゴミや壊れていて直せない物などを探して捨てましょう。残った物を、必要か不要かに分けて考えて分類し、迷った物は保留にしておきます。保留にした物は別の箱に入れておいて、時間を置いてから考えるのがコツです。落ち着いて考え直すことで、捨ててしまったことでの後悔も防ぎやすくなるでしょう。

思い出の品は後回しにする

思い入れのある物は、捨てる際の判断基準が他の物よりも難しく、時間がかかる場合があります。そのため、断捨離の過程では最後の方に回すのがコツです。断捨離に慣れていない初期の段階に、判断が付かない状態で勢いにまかせて捨ててしまうと、後で後悔する原因となるので気を付けましょう。思い出の品はまとめて保留にしておくのも方法のひとつです。

関連する物をまとめて整理！ カテゴリ別の断捨離ポイント

洋服・靴・バッグなどのファッション小物

よれている、破けている、ボロボロになっている、といった状態の他にも、1年以上着ていない服や、サイズが合わなくなった服、履くと痛くなる靴などは断捨離しやすいアイテムです。身に付けたいと思わない物や流行の過ぎ去った物、年齢に合わないデザインのバッグなども断捨離できる可能性が高いため、必要かどうかを検討してみましょう。迷ったときには、そのまま保留にする前に、一度身に付けて判断してみるのもポイントです。

ノーブランドやユニクロなどのファストファッションは売却してもほとんど値段がつかないことが多いため、１キロ〇〇円といった量り買いをおこなっている業者に売ることもできます。

ブランド品や高級ブランドアパレルであれば買取店などに売ることができるため、そういったアイテムは買取専門店に売ることがおすすめです。シーズン前に売ると高価買取になりやすいため、例えば冬服なら夏～秋頃早めに売ると良いです。

食器・調理器具などのキッチン周り

食器や調理器具などキッチン周りでは、毎日使う物と、ただしまっているだけの物が混在している場合がよく見られるため、判断に迷うことが少なければ断捨離しやすい箇所です。欠けている、汚れが落ちないなどの劣化している物から整理していき、気に入っていない物、使いづらい物、使用頻度が少ない物などに視野を広げて断捨離していきましょう。ただ、来客用の食器などは、出番が少なくても残しておいた方が良い場合があります。

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本・雑誌などの読み物

本や雑誌は読み終わるのに時間がかかる物でもあるため、見極めが難しいアイテムのひとつです。ただ、人気の本が出る度に買っていたり、毎月定期的に買っていたりする雑誌などがあるとどんどん溜まるため、断捨離の必要度が高いカテゴリでもあるでしょう。

タイトルを見ても読みたい気持ちが起きない本、読みかけのまま何年も過ぎた本、古くなった雑誌は捨てるなど、自分なりのルールを決めるとやりやすくなる場合があります。または、電子書籍に置き換える方法もあるため、自分にとって負担の少ない方法を選びましょう。

捨てるのがもったいない気持ちを解決！ 不用品を買い取ってもらうのもおすすめ

断捨離で物を捨てるときには、もったいないという気持ちや、まだ使えるかもしれないという気持ちがハードルになり、判断しづらいときがあります。自分にとって不用品でも、物としてはまだ利用価値がある場合もあるでしょう。価値のある物をそのままゴミ箱に捨ててしまうのは、実際にもったいないことではあります。また、人によって物に感じる価値は異なるため、自分にとって価値のない物でも、欲しがっている人がいる可能性はあるでしょう。

そのようなときは、ただ捨てるよりも買取に出した方がよりお得に断捨離できることがあります。持っていた物をお金に代えることができたり、誰かにまた使ってもらえる想像ができたりすれば、捨てる際のストレスも減らせるでしょう。

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